小澤征爾音楽塾オペラプロジェクトⅠ、歌劇「フィガロの結婚」を観る
2000.6.01 神奈川県民ホール
指揮:小澤征爾
演出:デイヴィド・ニース
台本:ダ・ポンテ
管弦楽:小澤征爾音楽塾オーケストラ
合唱:小澤征爾音楽塾合唱団
配役:
アルマヴィーヴァ伯爵/オラフ・ベーア
伯爵夫人/クリスティーン・ゴーキ
スザンナ/ヌッチア・フォチレ
フィガロ/ジェラルド・フィンリー
ケルビーノ/ルクサンドラ・ドノーゼ小澤征爾が日本、アジアの若い音楽家の水準向上を図り、彼が音楽の全てを教わった故人斎藤秀雄先生の弦楽重視を実践しようとして立ち上げた小澤音楽塾の第1回目の上演を観た。
90名に上るメンバーの中には宮本文昭などその後活躍した人材が輩出している。
小澤は過去シャルル・ミンシュ、カラヤン、バーンスタインという名指揮者の指導を受け、2002年から、ウィーン国立歌劇場総監督を務めた。まさに世界に誇る日本人指揮者だ。
小澤さんにとつては音楽の基礎は、斎藤先生から教わった弦の響きだ。そしてオペラも得意だ。
パリ・オペラ座での「ァッシジの聖フランシスコ」の名演、サイトウ・キネン・オーケストラの創立、
彼の音楽への情熱は衰えることがない。数々の対談集、村上春樹、大江健三郎、武満徹には、それを強く読み取る事が出来る。
今回は、モーツァルトの「フィガロ」をとりあげた、かれの人脈を生かし世界から適材を配置した。
小澤ならではできない顔ぶれである。すべて世界の大舞台で活躍中の歌手である。オラフ・ベアの美声はすでにシューべルト・リサイタルで聴いていたので懐かしく感じたし、フイガロのフィンリーは初期は小澤の門下生で、今は世界の劇場で唄っている。
「フィガロ」の物語の筋は今更いうまでもないので、他稿にゆずるが、モーツァルトは最初は「フィガロ」は乗り気でなかった。しかしダ・ポンテの台本改良により生きかえった。ウィーンでは不評であったが、プラハ初演は、大成功を収めたのである。
それは日常生活にある様々な愛情関係の表現が階層を超えた時点の表現を、単なる喜劇でなく現したからであろう。
なお、オペラプロジェクトⅦは「フィガロの結婚」を再度上演たので、私は観た。14年間の年月が経過していた。
2014.3.16よこすか芸術劇場での上演配役は、指揮者:小澤と
演出デヴィト・ニース以外は全て歌手は重複がなかった。しかも主役は外人の名立たる歌手達だった。
私は、14年間の小澤征爾の活動を見てきたが、改めて巨匠の音楽に対する真摯な感情に打たれた。
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